SST 『 みんな、本当に泣いているの? 』
- moshimoshisapporo
- 2022年8月30日
- 読了時間: 3分
子ども達も大好きなSST(ソーシャルスキルトレーニング)。

始まる前から手を上げてくれるお友達もいるくらいです◎
それでは、今日のSSTを始めます。
最近泣いている人が多いように思います。
「あーんできない!コレでーきーなーい!」
「〇〇くんがボール取ったー!ボール!僕のだったのにー!」
「負けたー!もうやんない!あーーーーー!」
こんな声を出しているお友達をよく見かけます。
遠い昔に行ったSST『 泣き虫王子と森の祭壇 』を覚えていますか?
知らない方は、読んでみてください↑◎
よいお話です ☺︎
簡単に説明すると---------------------------------------------------------------------------
アレが欲しい!コレがしたい!と泣いて訴える迷惑王子がおりました。
影で『泣き虫王子』と呼ばれているこのわがまま王子が、ある日森で出会った少女に一目惚れをします。
しかし、少女にはとてつもなく悲しい過去が。
一緒に時間を過ごすことで、少女に元気を取り戻そうと努力する王子ですが、少女の意思は固いままです。
自ら旅立とうとする少女を想い、王子様は今まで流したことのない優しく暖かな大粒の涙を流しました。
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このお話に出てきた泣き虫王子、最初は人に迷惑ばかりかけていました。
「欲しいものがあってどうしても欲しい時」
「自分の思い通りにいかなかった時」
「誰かに意地悪されたと思った時」
そんな時、大声で泣いていたからです。
それでは、「優しく暖かな涙」を流した時はどんな気持ちだった?

「頑張ったけど、どうしようもなくて泣いた」
「かわいそうな子のことを想って泣いた」
こういう涙は、さっきまでのものとは全く違います。
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今日のSSTのテーマは、
『 みんな、本当に泣いてるの? 』です。
さっき、王子様で紹介した通り、涙には2種類あります。
1つ目がこちら。

「あーんできない!コレでーきーなーい!」
「〇〇くんがボール取ったー!ボール!僕のだったのにー!」
「負けたー!もうやんない!あーーーーー!」
そしてもう1つがこちら。

「毎日頑張って走ったのに、運動会の本番で転んでしまった。」
「ずっと大好きだったお友達が転校して行っちゃう。」
「どっちがキレイな涙でしょう?」
と、子ども達に聞いたところ、満場一致でピンクの子の方だと答えました。

我慢しててもこぼれ落ちる涙。
これが本当に 泣く ということです。
ではこの男の子、本当に 泣いている と言えるでしょうか?
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この男の子の泣き方に何か違う名前をつけてあげてください!

「うそなき」「わがまま」「ふにゃーん」「べそべそ」
色々候補が出ましたが、多数決によりこちらに決まりました。
もしもしでは、『 Mr. ぴえん 』と呼ぶことになりました。
さらに言うとこの2つ、明らかに違うところがあります。
それは、
泣いている子には、周りのお友達が、

「大丈夫?」
「かわいそう。」
「何か助けてあげられることはある?」
こんな風に、優しく声をかけてくれます。
一方、Mr. ぴえんの場合は、

「あの子いっつも大きな声を出して迷惑だなー。」
「もっと泣かせたらおもしろいかも。」
こんな風に、周りのみんなに意地悪な考えを与えてしまいます。
この『 Mr. ぴえん 』が周りを意地悪にしちゃう元凶なのかもしれません。
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では、
Mr. ぴえん の代わりに何ができると思いますか?
お勉強でできないところがあってイライラしちゃう!
ドッヂボールの時誰かが意地悪してきて嫌な気持ちになった!
ゲームで負けてもう全部ぶっこわしたい!

こんな時、Mr. ぴえん する代わりに何ができるでしょう?
子ども達は、
「影で泣けばいい。」
「深呼吸して落ち着けばいい。」
と、答えてくれました◎
本当にその通りです。
『もっと頑張る』『認める』『離れる・休む』
こんな答えを期待してしまいましたが、子ども達の意見の方がずっとシンプルで実践的でした。
素敵な子ども達です ☺︎
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長くなりましたが、一番志賀が言いたかったのはココ!

「 Mr. ぴえん してたらなにかと損するよ 」
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